A列車で行こうPC以外の経営シミュレーションでほとんど見かけない要素が「減価償却」。
この制度によって、線路や子会社をたくさん建てても赤字になりにくく、
その分税金が増えて金策に悩む……ということが多いと思います。
独特かつ少々わかりにくいシステムのため解説を書きたいものの、筆者自身よく理解しておらず。
今回は減価償却について研究してみました。
A列車で行こうPCに於ける減価償却
減価償却に関する講座は後日書くとして、今回のテーマ「減価償却」について軽くまとめてみました。
- 建物や構築物、車両を購入したときの費用を耐用年数に応じて会計上分割して計上する
- 年度末の決算を迎えるたびに、資産価値がなくなる
- 建物・構築物(線路・道路など)・車両によって耐用年数は異なる
- 固定資産に応じて固定資産税がかかる
建物を建てれば資金は減りますが、その分建物が資産として増えるため、損失は発生しません。
しかし建物は年々ボロくなるから、その分資産は目減りします。
でも建物の価値がどれだけ下がったかの判断は難しい。
そこであらかじめ耐用年数を決めて、その期間で分割して計上する。
分かりやすく言えば「建物は年数の経過で価値が下がるから、その分を損失として計上する」みたいです。
もっとも、この説明も正確かどうかわからないのですが……。
耐用年数
経理部長曰く、
・建物の耐用年数は
40年
・構築物の耐用年数は
20年
・車両運搬具の耐用年数は
10年
……と説明しているのですが。
実験1。
200億円のビルを建設。
減価償却費は
16億6000万円。
建設費の8.3%(1/12.05)。
本来なら95%を40年で割って2.375%のはずだが、何故か耐用年数を
12年で計算している。
実験2。
2億円の線路を敷設。
減価償却費は
950万円。
建設費の4.75%(1/21.05)。
資産価値の95%を20年で割ると4.75%なので、計算は合ってる。
実験3。
6億5153万円の電車を購入。
減価償却費は
1628万円。
購入費の2.5%(1/40.02)。
本来なら95%を10年で割って9.5%のはずだが、何故か耐用年数を
40年で計算してる。
ご覧の通り、構築物を除き経理部長の説明する耐用年数と一致していません。
年度末の決算を迎えるたびに、資産価値がなくなるのですが、
本来なら40年かかって計上するはずの建物を12年で分割した場合、どうなるのか?
というわけで。
12年、放置する実験をしてみました。
超長期実験記録
1992/4/1
800億円で空港を建設。
この時点での残存価額は800億円。
これから資産価値がどうなるかも計測していきます。
1993/4/1
66億4000万円の減価償却費が発生。
ちなみに空港自体は140億円の赤字。
前回の実験時は黒字になったのに、何か条件が違うのだろうか?
建物の資産価値は
733億6000万円。
減価償却費の
66億4000万円だけ価値が下がる。
また、減価償却前の固定資産の
1.7%に相当する固定資産税が発生。
[画像撮影失敗]
1994/4/1
今年も66億4000万円の減価償却費が発生。
固定資産の価値が下がったため、固定資産税が減少。
ちなみに空港は134億円の赤字。
赤字続きで社員状況とブランド力が低下したみたいだが、これが原因か?
減価償却費が
67億2000万円に増える。原因は不明。
空港の価値は600億円になり、一応計算はあってる。
尚、翌年は66億4000万円に戻った。
1997/4/1
草生える大地、ついに木生える。
伐採所が無い場合、5年くらい放置すると木が生えるようだ。
1998/4/1
再び減価償却費が67億2000万円になる。
たぶん3年に1度8.4%の年を設けて、12年かけて償却していると思われる。
2001/6/1
マップ内の森が急増。
いつの間にか、森林比率が100%に達していた。
それに伴い、マップ内各地の地域が市街化調整地域になる。
[画像撮影失敗]
2002/1/1
空港のある旭地区が市街化調整地域になる。
もう発展は見込めない。
[画像撮影失敗]
2003/4/1
今年の空港は117億円の赤字。
赤字幅が減ってる。何故だ。
2004/4/1
実験結果が出た。
12年目の2003年度は
27億2000万円(3.4%相当)の減価償却費が発生、
13年目の2004年度は減価償却費が発生せず。
建物については、12年を耐用年数として減価償却されている。
耐用年数がおかしいことを除けば、減価償却のシステムに間違いはなかった。
空港の周辺は森で覆われ、運輸比率は50%を割り込んだ。
どうやら森林は比率が100%であろうと容赦なく成長するらしい。
都市の発展(?)に伴い、空港の赤字も
76億円まで減少した。
以上を持って、今回の実験を終了する。
実験後記
画像撮影ミスや取り忘れが多く、研究者としては失格かもしれない。
あと、40年以上実験する必要のある車両や構築物の長期実験なんてやりたくない。